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オメガ Cal.1040のオーバーホール

デュボアデプラの修理が終わった後は、友人のシーマスタークロノグラフ(175.005) 通称ジェダイと呼ばれる時計のオーバーホールに着手しました。

このムーブメントは、レマニアがCal.1873(Omega Cal.861)をベースに開発した自動巻きクロノグラフです。
表周りのレイアウトを見ると、861に酷似していることがわかります。

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イメージ 1

似ているようで少しずつ違うところもありますが、861をベースに細かな改善が施されています。
自動巻き機構の搭載に伴い、クロノグラフ輪列のレイアウトは大きく変更になり、861ではミニッツレコーダーが搭載されていた部分に、自動巻き機構の切替車と、減速用の遊星歯車トランスミッションが内蔵されています。

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イメージ 2
裏回りを半分ほど分解したところです。
自動巻き機構に居場所を奪われ、裏に持ってこられたミニッツレコーダーですが、、文字盤中心に位置しており、クロノ起動時に分針と共回りする構造で、香箱に直結したアワーレコーダーの動作と似たような動き方をしています。
9時方向の銅色の槍のような2つの部品がブレーキとして使われていて、クロノ停止時はこれがミニッツレコーダーの回転を抑えていますが、動作時にはこれが開いて、分針の動きにリンクしてミニッツレコーダーが動作するという仕組みです。

スリップ機構をたくさん使っている伝達方式は個人的にあまり好きではないのですが、デッドスペースを有効に使った設計だと感心させられました。
また、写真には収め忘れましたが、香箱蓋の構造も変更されていて、Cal.861の香箱蓋にある、あの酷い小ネジは廃止されていました(笑)
色々と改善されているんですね。

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イメージ 3
※Rising Time様より転載
(http://raising-time.com/SHOP/a5072.html 問題ある場合速やかに削除させて頂きます。)

ムーブメントの性能や設計はかなり秀逸なものですが、ミニッツのレイアウトの変更でかなり個性的なフェイスとなってしまい、今売りに出しても主力商品とはなりえないでしょうね、、(^^;
個人的にはかなり好きです(笑)

ジェダイの愛称は、このクロノ針をライトセーバーに見立てた所から来たそうですよ。

色々と工具類をアップグレードしているので、次回は工具の紹介の記事でも書こうかと思います。
それではまた次回。

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